2015年2月7日土曜日

Forward to 1985 energy life 


少し唐突ですが、若いころ店舗設計のデザイン事務所スタッフでした。
店舗デザインの仕事は、デザインの先端を走るスピード感でわくわくする日々、とても充実していましたが、ふと、ある時、造っては壊し造っては壊しのサイクルに、自分の気持ちがついていかなくなっていることに気が付きました。
もう、壊しちゃうのか・・・・
長い時間、人に大切にされるものを造りたいと、住宅設計をするように。今は、できるだけ長く住み続けることができる、何代も住み続けることを描きながら家づくりをしています。

長く住み続けるために、ランニングコスト・消費するエネルギー量を考えることも大切なポイントになります。
とても快適に住めても、多額のランニングコスト・多量の消費するエネルギー量が必要な家は、負担になります。
機械や必要以上のエネルギーに頼らないパッシブハウスは、理想だと思いました。

Forward to 1985 energy life 

 そんな折、野池さんの1985運動を知りました。
家庭のエネルギー消費量と電力消費量を半分に減らそうという運動です。
1985の家庭のエネルギー消費量と電力消費量は、現在のおおよそ半分だったそうです。
たった30年前のことです、ちょっと驚きました。
・家庭で使う消費エネルギーを理解すること。
・住宅の断熱性能を考えること。
・太陽や風の力、植栽等の利用をうまく取り入れること。

本当のエコ住宅とはなんだろう?の疑問にとても解り易くアドバイスしてくれています。

基本は、パッシブ工法+太陽や風の恩恵を取り入れる設計。
太陽光発電や太陽熱利用、雨水利用などはプラスアルファであること。


野池政宏さんの「本当にすごいエコ住宅をつくる方法」は、とても解り易く住宅とエネルギーについて解説してあります。
http://to1985.net/


家づくりを考えている人にお勧めです、消費エネルギーをできるだけ使わないで快適に生活したいと思っているけど、具体的にはわからないんだよねという方に。


2015年2月1日日曜日

棲み心地


先日、尾張旭市のPAC工法で建てられた築10年になる家を訪問してきました。
訪問すると毎回居心地がよくついつい長居してしまいます。

今回も、Kさん(入居者)が日々のいろいろな話をしてくれ、楽しい時間を過ごしました。
昨年は、庭の木にハトが巣ををつくり、雛が巣立つまで毎日様子を見ていたとか、
盛り上がったのが、息子さんのお話でした。
「息子が、「おれ、この家もらいたい。」と言いだして、棲み心地がよくて家から出ていきたくないみたいなんですよ。」
「そういえば、「瀬戸の家」の娘さんも家を建てたら棲み心地が良くなって、一人暮らしする予定が、出ていかなくなったと言っていましたね。」
「子供が出ていかない家かぁ。」
「「子供が勉強ができるようになる家」とかあるけど、「子供が出ていかない家」って、キャッチコピーにしたら、気になるよね、面白いね。」と、大笑いしました。
 
親としたら、大決心をして家を建て、そこで育った子供がこの家がほしいと言ってきたら、
何よりよかったな、この家にしてよかったなと思いながら、ガッツポーズですよね。

2013年初夏のレポートです。

尾張旭の家 

愛知県尾張旭市 入居2004/4
家族4人 延べ床面積 35

入居9年になる尾張旭市の入居住宅を訪問してきました。

   6月末日でしたが、夏を感じさせるような強い日差しで暑い日でした。
       幹線道路から閑静な住宅街に入ると片流れの大屋根の家が見え
   庭の緑が家を一層引き立てている佇まいのよい家でした。
                      
玄関から引き戸を開けて、くつろぎの間、庭の緑と吹き抜けの大空間。太い梁組、とてものびやかな開放感に思わず天井を見上げてしまいました。十字に組んだ梁組は「渡り顎(わたりあご)」。梁の力強さをさらに感じさせています。
使われている梁や床材、窓枠や造作、手すりなど木部は、国産のスギや桧。新築当時は、ほんのり桃色だったことでしょう、9年経ち飴色に焼けて馴染み、落ち着いた色合いに。
自然素材の良さは、時間が経つことで風合いが良くなっていくこと、馴染んで味わい深くなっていくことだと思います。


 間取りは、くつろぎの間を中心に広がり、各部屋はすべて引き戸、普段は建具を開けてワンルーム感覚。
1階に玄関・家族玄関・キッチン・くつろぎの間・寝室・洗面浴室・トイレ・階段下収納があり、老後は1階のみで生活が出来る間取り。
くつろぎの間から階段を上ると、2階は、納戸・予備の間・子供部屋、そしてバルコニー。
2階の廊下から大きな吹き抜けのあるくつろぎの間を見るのは、とても楽しい眺めでした。また、各階にまとまった収納スペース(納戸)があり、すっきり片付いた家を保てるポイントだと思います。
Kさんのお気に入りは、くつろぎの間にある階段に座りながら「庭の木々が風にゆれる様子を眺めること。」と教えてくれました。



Kさんの夏と冬

主な冷暖房機・・・クーラー1台 シーリングファン1台 扇風機
           オイルヒーター1台。


「夏は、窓を開けて風通しを良くしているので、クーラーを一日中つけることはないです、クーラーは、猛暑の時、我慢できない時に使う程度。風呂上がりなどにクーラーにあたって涼んだりすることはあります。
冬は、オイルヒーターを使いますが、立ち上がりまでクーラーを補助的に使用。温かい空気が吹き抜けに上がってしまうので、シーリングファンで下に温かい空気を下すようにしています。」
シンプルですが、快適に暮らしているとのことでした。
        
もともと、必要以上の快適さを求めず、無理せず自然と寄り添って生活する、できるだけ無駄なものはいらないというスタンスで生活されてきたKさん。家づくりで衛生設備を選ぶ際も、必要以上の機能がついているものが多く、はたして本当に必要なのだろうかと考え、シンプルなものを選ばれたそうです。





震災以降住宅の省エネや創エネに多くの人が関心を持つようになり、太陽光発電をはじめ、創エネの先行投資として高額な設備を取り入れることも増えてきましたが、KさんのパッシブなPACの家を上手に住みこなしながら、出来るだけ無駄なものはいらないという生活は、私たちが上手にエネルギー問題と向き合っていくベースになるように感じました。
(外気温29℃ 室内温度25℃ 湿度49%)

  
   家を持つということは、
「この家が納得した生活を支えてくれています。安定した土台がしっかりとでき、ぶれない生活がおくれています。親として、ここで子供達が育つことは感慨深いものだなと感じています。」とゆっくり話してくれました。
最後に、Kさんが嬉しそうに

「今でも、時々、家に黄色の明かりがともると、家の周りをまわって我が家を見るの、いいなぁって。」
この家はとても大切にされて幸せな家だなぁと感じながら嬉しく訪問を終えました。


 KIDSBABY・・子供の勉強スペースについて・・

    入居から9年が経ち、お子さんたちは
         中学3年生と1年生、梁にアック練習用に
    下げたバレーボールが低く感じるようになる
    ほど長しました。  
    実は、最近、机とベットを購入しました。、
    新築当初から2階には子供部屋がありましたが、
    小学校入学時に学習机は購入しませんでした。
  
Kさんより
「学校から帰ってきて、ランドセルを2階まで持って行き、勉強するより、くつろぎの間にあるカウンターデスクで、二人並んで勉強しているほうが自然でした。今でも翌日の時間割はここでしていますよ。」
カウンター右側がお兄さん、左側が弟さんの専用スペース。
2013.06















2013年6月12日水曜日

嵐の夜に

 長くお休みしていましたブログをまたはじめます。
 この2年の間に、設計担当した大阪・池田の家、名古屋の家が完成しました。お施主さんの家作りへの思いを、たくさんの職人さん達と一緒に形にした家は、木のやさしさが感じられる暮らしやすい家になりました。
   そして、今春、池田の家は、入居一年になりました。お電話したところ、「元気に快適に暮らしています、PACの効果出ていると思います!あと、木をたくさん使った家は贅沢だなと思いながら暮らしています。家に遊びに来た友達にもほめられてますよ!」とうれしい報告をいただきました。来月アフター兼ねてサポート協力工務店さんとお邪魔することになっています、どんな暮らしをされているのかまた報告させてください、私もとても楽しみにしています。

 家づくりのお手伝いをしながら育児に奮闘していた時、子供の椅子を送ってくれたノックオンウッドの戸山さんが「子供と過ごした嵐のような日々が、今思えば一番いい時間だったなと思うよ。(笑)」とアドバイスくれた言葉をよく思い出していました。
 息子もこの春に小学生になり、ランドセルをしょって学校に通っています。朝、後姿を見送ると、大きなランドセルから頭と手足しか見えないような感じで、細い足をフル回転させながらせっせと歩いていきます。毎日、笑ったり、泣いたり、時々ちょっと考えてみたりしながら、目の前の面白いことを見つけてきては一心に遊んでいます。本当に今を生きてるという感じです、そんな様子を見ていると、大人になって一歩踏み出す勇気を絞り出している自分も、もっと気軽にチャレンジしてみていいんじゃないかなと教えられたりします。

 毎日、小さな人と暮らしながら、もうすこし嵐のような日々が続いてほしいなとも思います。
 



我が家の小さな庭
 
 


2010年6月2日水曜日

幼稚園かばん


毎日、幼稚園から帰ってくると通園かばんの中からいろいろなものが出てきます。
大きさや色の違ういろいろな葉っぱであったり、どんぐり、石、小枝、蟻、ダンゴ虫、
カタツムリ、お花などなど。
かばんの半分ぐらいが葉っぱで一杯のときもありました。
幼稚園の庭で木や草花から葉っぱやお花を採ったり、小さな虫を捕まえているのです。
捕まえてきた虫を私に見せてくれ、どうやって捕まえたのか一生懸命話してくれたり、
昆虫図鑑で比べてみたり探したりするのが楽しみのようです。
でもダンゴ虫や蟻などは死んでしまうことも多くて、やはり虫達に申し訳ないような
気持ちもありました、そんな時、園では尊い命をもらいながら遊ばせてもらうこととして子供達を見守っていると先生がお話してくださいました。
そして、
「初めての集団生活が始まったり、年中・年長さんは新しいクラスになったりして、
教室の密度に疲れた子供達が、園庭で木や花や小さな虫達と触れ合うことで
気持ちを落ち着かせているようですよ。」
と、お話してくれました。
子供達をのびのび温かく見守っていただいている先生方にも感謝しながら、
木や花や小さな虫達にも感謝しました。

子供が捕まえてきたカタツムリは我が家の小さな庭に住み込んでいるようで、
雨が降ると何処からともなく出てきます。
先生のお話を聞いてから、
カタツムリに「今日も幼稚園がんばれよ」と言われているような気持ちがします。

2010年6月1日火曜日

一緒に一歩


4月から幼稚園が始まって、2ヶ月経ちました。私の心配をよそに、息子は幼稚園生活を笑ったり照れたり泣いたり悔しがったりしながら、自分なりに折り合いを付け楽しんでいるようです。
入園2日目の帰り道、「ママ、今日ね、お友達とお茶会したの、たのしかった!!」と言って笑ったその顔を見て、どんなにホっとしたことか、忘れられない瞬間でした。それから、あっという間の2ヶ月でしたが、家庭訪問や遠足、ありがとうの日(大切な人と登園する日)、どろんこ遊びの日など楽しいイベントもあり、私も参加しながら幼稚園に少しずつ慣れていくように思います。

昨年秋に3年の育児休暇も終わりました。初めての育児に3年という月日は本当にあっという間のことでしたが、その3年の間に、エアサイクル産業副社長の若林さんが亡くなり、エアサイクル産業からエアサイクルハウジングに引き継がれ、会社も随分変わりました。
私は、周りの方々に本当に恵まれ、この春から自分の今の生活に合う形で、仕事に復帰することになりました。家族が病に倒れたり、子供が高い熱を出したりすることも多く、「また私は仕事ができるだろうか、復帰できるだろうか。」と一歩踏み出せないでいた背中を周りの方々に温かくそっと押してもらいました。これから、皆さんに背中を押してもらい踏み出した一歩を大切にして二歩三歩とゆっくりですが歩いていきたいと思います。

2010年3月9日火曜日

門出


一年通ったプレ幼稚園も3月でみんな卒園、4月からそれぞれ新しい幼稚園に通うことになります。
「ぼく、プレ幼稚園たくさん行ったけど、まだ行きたかったのに」という息子と同じく
私もプレ幼稚園は思い出が一杯で、卒園が残念な気持ちです。
そして4月から新しい幼稚園へ通うことになった子供の成長がうれしい気持ちと、恥かしがり屋の息子が新しい環境で馴染めるかな?と思ったり、何だか落ち着かない日々を過ごしています。

プレ幼稚園の卒園式は、子供達の歌や、タンバリンやトライアングル、太鼓などの楽器演奏、牧師さんから子供達へのお話など穏やかな心温まる式でした。
先生方に感謝の気持ちなどいろいろとお話したい気持ちでしたが、子供たちの様子を見ていると胸が一杯で言葉にならなくていました。
最後に、園長先生から
「ここは、お母さん方にとっても心のふるさとです。何か困ったことがあったらいつでもいらしてくださいね。」
とおっしゃっていただきました。私は、緊張していた気持が楽になり、自分でも少し驚くぐらいホっとしました。そしてしみじみ思ったのは、この一年間、先生方に支えられていたんだなと改めて感謝しました。

プレ幼稚園卒園・幼稚園入園と子供にとって大きな門出になります。
新米ママにとっても門出かもしれないなぁと思いました。


写真はプレ幼稚園卒園式で息子の大好きな先生と。
夜、ベットに入ると
「ママ、せんせいも、もう寝てるかな?」
と言って寝ていました。

2009年12月11日金曜日

お節介



プレ幼稚園の先生によると、子供は3歳になると身の回りのことは、殆ど自分で出来るそうです。
自分でしたいことが出来ないと悔しくて泣き叫んでいますが、
ご機嫌をとるようなことはしないで、何かお手伝いすることがあればしますよという態度でいれば、
子供は自分で乗り越えていくそうです。
子供の能力を信頼して出来るだけ手を出さないように、見守るようにしたいと思うのですが
つい先回りしてあれこれお節介をしてしまうころもあり反省の日々です。