2015年2月1日日曜日

棲み心地


先日、尾張旭市のPAC工法で建てられた築10年になる家を訪問してきました。
訪問すると毎回居心地がよくついつい長居してしまいます。

今回も、Kさん(入居者)が日々のいろいろな話をしてくれ、楽しい時間を過ごしました。
昨年は、庭の木にハトが巣ををつくり、雛が巣立つまで毎日様子を見ていたとか、
盛り上がったのが、息子さんのお話でした。
「息子が、「おれ、この家もらいたい。」と言いだして、棲み心地がよくて家から出ていきたくないみたいなんですよ。」
「そういえば、「瀬戸の家」の娘さんも家を建てたら棲み心地が良くなって、一人暮らしする予定が、出ていかなくなったと言っていましたね。」
「子供が出ていかない家かぁ。」
「「子供が勉強ができるようになる家」とかあるけど、「子供が出ていかない家」って、キャッチコピーにしたら、気になるよね、面白いね。」と、大笑いしました。
 
親としたら、大決心をして家を建て、そこで育った子供がこの家がほしいと言ってきたら、
何よりよかったな、この家にしてよかったなと思いながら、ガッツポーズですよね。

2013年初夏のレポートです。

尾張旭の家 

愛知県尾張旭市 入居2004/4
家族4人 延べ床面積 35

入居9年になる尾張旭市の入居住宅を訪問してきました。

   6月末日でしたが、夏を感じさせるような強い日差しで暑い日でした。
       幹線道路から閑静な住宅街に入ると片流れの大屋根の家が見え
   庭の緑が家を一層引き立てている佇まいのよい家でした。
                      
玄関から引き戸を開けて、くつろぎの間、庭の緑と吹き抜けの大空間。太い梁組、とてものびやかな開放感に思わず天井を見上げてしまいました。十字に組んだ梁組は「渡り顎(わたりあご)」。梁の力強さをさらに感じさせています。
使われている梁や床材、窓枠や造作、手すりなど木部は、国産のスギや桧。新築当時は、ほんのり桃色だったことでしょう、9年経ち飴色に焼けて馴染み、落ち着いた色合いに。
自然素材の良さは、時間が経つことで風合いが良くなっていくこと、馴染んで味わい深くなっていくことだと思います。


 間取りは、くつろぎの間を中心に広がり、各部屋はすべて引き戸、普段は建具を開けてワンルーム感覚。
1階に玄関・家族玄関・キッチン・くつろぎの間・寝室・洗面浴室・トイレ・階段下収納があり、老後は1階のみで生活が出来る間取り。
くつろぎの間から階段を上ると、2階は、納戸・予備の間・子供部屋、そしてバルコニー。
2階の廊下から大きな吹き抜けのあるくつろぎの間を見るのは、とても楽しい眺めでした。また、各階にまとまった収納スペース(納戸)があり、すっきり片付いた家を保てるポイントだと思います。
Kさんのお気に入りは、くつろぎの間にある階段に座りながら「庭の木々が風にゆれる様子を眺めること。」と教えてくれました。



Kさんの夏と冬

主な冷暖房機・・・クーラー1台 シーリングファン1台 扇風機
           オイルヒーター1台。


「夏は、窓を開けて風通しを良くしているので、クーラーを一日中つけることはないです、クーラーは、猛暑の時、我慢できない時に使う程度。風呂上がりなどにクーラーにあたって涼んだりすることはあります。
冬は、オイルヒーターを使いますが、立ち上がりまでクーラーを補助的に使用。温かい空気が吹き抜けに上がってしまうので、シーリングファンで下に温かい空気を下すようにしています。」
シンプルですが、快適に暮らしているとのことでした。
        
もともと、必要以上の快適さを求めず、無理せず自然と寄り添って生活する、できるだけ無駄なものはいらないというスタンスで生活されてきたKさん。家づくりで衛生設備を選ぶ際も、必要以上の機能がついているものが多く、はたして本当に必要なのだろうかと考え、シンプルなものを選ばれたそうです。





震災以降住宅の省エネや創エネに多くの人が関心を持つようになり、太陽光発電をはじめ、創エネの先行投資として高額な設備を取り入れることも増えてきましたが、KさんのパッシブなPACの家を上手に住みこなしながら、出来るだけ無駄なものはいらないという生活は、私たちが上手にエネルギー問題と向き合っていくベースになるように感じました。
(外気温29℃ 室内温度25℃ 湿度49%)

  
   家を持つということは、
「この家が納得した生活を支えてくれています。安定した土台がしっかりとでき、ぶれない生活がおくれています。親として、ここで子供達が育つことは感慨深いものだなと感じています。」とゆっくり話してくれました。
最後に、Kさんが嬉しそうに

「今でも、時々、家に黄色の明かりがともると、家の周りをまわって我が家を見るの、いいなぁって。」
この家はとても大切にされて幸せな家だなぁと感じながら嬉しく訪問を終えました。


 KIDSBABY・・子供の勉強スペースについて・・

    入居から9年が経ち、お子さんたちは
         中学3年生と1年生、梁にアック練習用に
    下げたバレーボールが低く感じるようになる
    ほど長しました。  
    実は、最近、机とベットを購入しました。、
    新築当初から2階には子供部屋がありましたが、
    小学校入学時に学習机は購入しませんでした。
  
Kさんより
「学校から帰ってきて、ランドセルを2階まで持って行き、勉強するより、くつろぎの間にあるカウンターデスクで、二人並んで勉強しているほうが自然でした。今でも翌日の時間割はここでしていますよ。」
カウンター右側がお兄さん、左側が弟さんの専用スペース。
2013.06















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